コロナで打撃深刻 飲食業組合が和市に要望
和歌山市料理飲食業組合(木下晴夫組合長)は23日、新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げ減など深刻な打撃を受けている組合事業者に対し、家賃支援などの対策を求める要望書を、尾花正啓市長に提出した。
同組合には市内約4000店の飲食店のうち約170事業者が加盟する。
感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言、自治体の外出自粛要請などにより、組合事業者の売り上げは激減。木下組合長が経営する紀三井寺のレストランカフェ「デサフィナード」の場合、3月が8割減、4月は9割以上落ち込み、店は予約待ち、従業員は基本的に待機の状態となっているが、食材の保存や処分、店の清掃などの衛生管理業務は続けなければならない。こうした負担が組合事業者それぞれにのしかかっているという。
要望書の内容は、組合員や休業店舗に対する当面の家賃支援、複雑な雇用調整助成金の手続きを代行する社会保険労務士の関係費用の支援、日本政策金融公庫の融資を速やかに受けられるよう、組合が融資申し込みを承認した組合員に対する事務手続きの簡素化を促すよう市長から要請すること、などとなっている。
市役所を訪れ、要望書を提出した木下組合長は「組合員のほとんどは小規模店で、収入がないのでテナント料も払えない状態になっている。目に見える形で早く対策をしてほしい」と求め、尾花市長は、組合とも相談しながら具体的な支援策を検討していく考えを示した。