ラピート、天空を運休 新型コロナで乗客減

新型コロナウイルスの感染拡大による利用客の減少を受け、南海電鉄㈱(遠北光彦社長)は、特急「ラピート」の一部列車と観光列車「天空」の全列車を24日から当面運休すると決めた。

同社広報部によると、ラピートは本線と空港線を走行し、難波駅と関西空港駅を結ぶ。上下66本のうち、平日は関西空港駅発の上りを17本、難波駅発の下りを17本運休し、土曜・休日は上下各24本を運休する。

運休の対象となった列車の乗車率は、1月が平均約60%だったが、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の効力が生じた4月8日以降は3~4%程度まで落ち込んでいる。

「天空」は高野線の橋本駅と極楽橋駅を結ぶ観光列車。車体のカラーは沿線の山岳地帯を表わす緑と高野山の根本大塔をイメージした朱色で、大型の窓や展望デッキからの眺めが人気となっている。平日は極楽橋駅発の上り2本と橋本駅発の下り2本、土曜・休日は上下各3本を運休する。

乗車率は1月上旬~中旬には15~20%程度だったが、4月上旬は3%程度に落ち込んだ。極楽橋駅で接続するケーブルカーも上下計6本を運休する。

運行再開の時期は未定。他の列車は通常通り運行する。

一部運休が決まった「ラピート」㊧と全面運休する観光列車「天空」(写真は南海電鉄提供)