機器更新や公共交通支援 和歌山市がコロナ対策
和歌山市は11日、新型コロナウイルス感染症対策の新たな事業費を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案を市議会9月定例会に提出する。インフルエンザとの同時流行が心配される季節を前に、クラスター(感染者集団)の発生に備えて医療チームを派遣する体制整備、PCR検査機器の更新、公共交通機関の運行継続支援などを行う。
学校や高齢者施設などでのクラスター発生や集団感染が疑われる場合など、接触者の大規模な検査が必要な際に、医師や看護師のチームを派遣し、迅速に検体採取を行うための費用に165万円。主に感染症指定医療機関からの派遣を想定し、市は派遣時の人件費を負担する。
現在は保健所で実施している濃厚接触者の検体採取については、乳幼児や高齢者など保健所への移動が困難な人を対象に、小児科医の派遣や、かかりつけ医など近隣の医療機関での実施のために81万2000円を計上している。
検査体制の充実に向けては、老朽化している市衛生研究所のPCR検査や遺伝子検査関連機器を新しいものに入れ替える。事業費は1181万9000円。
新型コロナの影響で利用者が減少している地域公共交通機関の運行継続支援には375万6000円を計上。車内の密度を上げないよう配慮したバスや電車の運行経費、車内で使用する抗菌・抗ウイルス剤の経費などを補助する。
公共料金をキャッシュレス、非接触型で納付できるよう、1073万9000円をかけてシステム改修を行う。21年度から、介護保険料と後期高齢者医療保険料のコンビニ納付を可能とし、すでにコンビニで納付できる市税や国民健康保険量などを含めて、キャッシュレス納付にも対応する。
また、市役所のテレワークやウェブ会議の推進のため、パソコンなど必要機器の導入に1113万円となっている。