黙ってられやん 立憲藤井氏が立候補表明
次期衆院選の和歌山2区に、元和歌山弁護士会会長の藤井幹雄氏(59)が11日、立憲民主党の公認で立候補を表明した。和歌山市内で記者会見した藤井氏は「子どもたちに少しでも良い日本をバトンタッチしたい。これ以上、地域を衰退させないよう住民と思いを共有し、国政に届けていきたい」と決意を述べた。
藤井氏は東京大学法学部卒、かつらぎ町在住。昨年7月の参院選和歌山選挙区に「野党統一候補」として無所属で立候補し、落選。その後は政治活動をしていなかったが、森友学園や加計学園、「桜を見る会」の問題を巡る公文書の改ざん疑惑や破棄などの報道に「民主主義の基本が壊されているんじゃないか」「黙ってられやん」との思いを強くし、立憲県連の出馬要請に応じたと話した。
新型コロナウイルス対策については、医療体制を充実させ、感染しても治療してもらえる安心感、経済的な心配をしなくてもいい体制づくりを優先すべきとし、「政府・与党はお金を使う順番が間違っている」と批判。少子高齢化が進み、農業などの第1次産業が衰退している地方の現状については、「地域に合った対策が取れるよう、もっと地方に権限と財源を移譲すべき」と訴えた。
会見には党本部の長妻昭選挙対策委員長がビデオ会議システムでリモート参加し、「藤井さんは弁護士として弱い立場の人に寄り添い、われわれと理念がぴったり。2区で良い成績を残してほしい」と期待を寄せた。
県連代表の谷口和樹県議は、野党共闘について現時点では白紙だとし、「県連にとって初めての国政挑戦。党が何をしようとしているのか県民に伝えていく上でも重要な選挙になる」と述べた。