広報員に那賀高校放送部員 岩出署が委嘱

警察と連携して交通安全啓発や広報を行う高校生広報員に、和歌山県立那賀高校放送部が委嘱を受け、岩出市高塚の岩出署で委嘱式が行われた。同署では新型コロナウイルスの影響でこれまでの広報啓発活動ができなくなり、新しい方法を考えていた。ラジオドラマの制作などで全国入賞している同校放送部を知り、声や映像を使った広報をできないかと提案。生徒の考案で広報員の愛称は「フローリアサポーター」に決まった。

委嘱式には部長で2年生の木村文香さん、女性警察官と放送部員を描いたポスターを制作した1年生の松山千夏さんが参加。植松勝己署長から委嘱状を受け取り、ロゴを発表した。ロゴも1年生の阪部佑奈さんが考案。信号の3色や警察のイメージカラーである青など色をたくさん使い、目立つデザインながらも見やすいロゴにしようと考えたという。

21~30日の秋の交通安全運動期間中に岩出、紀の川市内で放送するアナウンスを同校の放送室で録音。木村さんが落ち着いた声でゆっくりと原稿を読み上げていった。

録音を終えた木村さんは「録音は緊張した。放送は反響しやすいので、聞き取りやすいようにゆっくりと読んだ。地域の人を支える活動として、サポーターをしていけたら」、松山さんは「ポスターは敬礼する手と、ヘッドホンを押さえる手を意識して描いた。背景の青は警察のイメージなので、どのくらいの濃淡がいいかを考えた。部活動共々、地域と学校で活躍できたら」と話した。

サポーターを企画した交通課の嶋一平警部は「放送だけでなく、イラスト制作など皆さんのさまざまな技術でこれからの広報において工夫ができると思う」と期待を寄せた。今後は部員6人と同校の卒業生や放送部の経験がある警察官3人で来年3月までサポーターの活動をしていく予定。

広報活動を行う那賀放送部と岩出署員

広報活動を行う那賀放送部と岩出署員