災害時の対応確認 紀の川市で合同警備訓練
岩出署は11日、和歌山県紀の川市桃山町のグラウンドで災害発生時における事態対応能力の向上を図ろうと、地域ボランティア団体「紀eep」との合同災害警備訓練を行った。27人が緊急時の対応や連携を確認した。
同署と県警警備部機動隊、紀eepが参加。紀eepは、同市と岩出市の若手経営者が3年半前に町おこしや地域貢献活動を行うことを目的に発足。さまざまな活動をしている。10月9日には、同署と連携し見守り活動や防犯啓発、災害時においてのドローンでの被害情報の収集などを行うことを確認した。
訓練は南海トラフ大地震などの大規模地震が起こり、紀の川市内で車両が埋没し、家屋倒壊も発生したとの想定で行った。
紀eepが所有するドローン1機を飛行させ、土砂で埋没した軽自動車の被害情報を確認。その後、現場に駆け付けた部隊員は車両の窓ガラスが飛散しないようにガムテープを貼り、慎重に窓を割って男性を救出した。
また家屋倒壊が起こり、屋内に男性が取り残されているとの想定で実施。ドローンでの状況把握の後、駆け付けた部隊員が屋内に左足を骨折した男性がいることを確認し、チェーンソーで家屋を切り、中にいる男性を救出した。
同署地域課の額田真孝課長代理は「地域と警察が協力できたことで良い訓練ができた。強風下でのドローンの高度や車体の小さな軽自動車での担架を使った搬出は課題。訓練を通して、いざというときに備えたい。今後、消防や市などの各機関と連携をしていければ」と話した。
紀eepの椎葉恭介会長は「山の多い紀の川、岩出市では地震で土砂災害が起こることは想定される。さらに連携をしていけるように活動を頑張っていきたい」と話した。