深山の自然、加太の食を満喫
前号では、自然と歴史が共存する学びの場と題し、青少年国際交流センターと加太砲台跡を取り上げた。大阪湾の防衛を目的に紀淡海峡に設けられた由良要塞はこのエリアに点在。加太・深山地区の深山第一・第二砲台跡は、前号で紹介の加太砲台跡より港を越えさらに北側、休暇村紀州加太の近くにある。今週は砲台跡や自然を観光資源として生かした事例と、ご当地で取れる鯛を使った数々の料理を紹介したい。
深山(みやま)地区は大阪府との県境に位置するエリア。その名のとおり深い山々に覆われ、山の頂上付近を切り開いた高台に、休暇村紀州加太が建つ。加太エリアで最大級の宿泊者数を誇り、キャンプ場、プール、テニスコートなどを設けた大規模な施設。自然の中を進み由良要塞の遺構にふれるウオーキングコースも整備され、一年を通して多くの観光客が訪れる。
自然を生かした参加型のプログラムとして、早朝の散歩やノルディックウオーキングの体験、夜には星空の観察会が開かれるなど、子どもから高齢者まで幅広い年代が楽しめる工夫がされている。施設の2階にあるレストランでは、和歌山市の食のイベント「食祭WAKAYAMA」でグランプリを獲得した「鯛ラーメン」や「鯛餃子」をはじめ、「鯛うどん」「鯛カツカレー」「鯛のあら炊き」など趣向を凝らしたさまざまな鯛料理が提供され、ご当地の食の魅力にふれられる。
豊かな自然に恵まれた加太ならではの魅力あふれる施設。温泉、紀淡海峡の美しい景色も魅力の一つ。訪れて、和歌山の自然を満喫してほしい。
(次田尚弘/和歌山市上空)