サイバー対策など強化 県警春の人事異動

和歌山県警は15日、春の第1次人事異動(26日発令)を発表した。対象は警部以上の警察官と警部相当職以上の職員(一部警部補・係長以下を含む)で、異動規模は、「紀の国わかやま文化祭」の対応などのため大きかった前年より70人少なく、例年並みの251人(警察官213人、職員38人)。課室の新設はないが、サイバー犯罪や組織犯罪への対応力強化のために増員を行うなどしている。

警視正の異動は4人で、このうち大髙圭司警務部参事官が生活安全部長に、大野矢雄警備部参事官が警務部参事官兼首席監察官に、それぞれ昇任する。

県内14署のうち10署の署長が交代し、本紙エリアでは和歌山西署長に森昇治交通部長、和歌山東署長に出納延計交通部参事官、和歌山北署長に湊隆弘刑事部参事官、海南署長に林達也生活安全部理事官が就任する。

組織改編では、公安課にサイバー攻撃対策の担当係を配置し、サイバー犯罪対策課には、サイバー空間の脅威に対処できる人材育成を強化するため、2人を増員する。

特殊詐欺が暴力団の資金源になっていることなどから、組織犯罪対策課の捜査部門を捜査第二課に移管し、組織犯罪や構造的な不正に対する捜査力の結集を図る。組織犯罪対策課の業務は情報収集が主となる。

捜査支援体制の強化として、防犯カメラの映像の分析などに当たる機動捜査分析課と、DNA鑑定を担当する科学捜査研究所に各1人を増員する。

また、警察官、職員の新型コロナウイルス感染防止対策や健康管理対策を強化するため、厚生課に健康管理対策官を配置する。

警部補以下(一部警部以上を含む)と係長以下の職員が対象の第2次異動(4月1日発令)は、前年より77人少ない602人(警察官569人、職員33人)を予定している。