決意を胸に社会へ 各地で辞令交付や入社式

新年度が始まった1日、和歌山県内の官公庁や企業で辞令交付式や入社式があり、真新しいスーツ姿の新入社員らが臨んだ。新型コロナウイルス禍で迎えた2度目の春。トップは変化に対応する柔軟さや、諦めずに前進・成長する行動力に期待を寄せ、新入社員は社会での活躍を誓った。

県の新規採用者への辞令交付式は県民文化会館大ホールであり、仁坂吉伸知事が辞令を交付。新規採用の職員らは「県民のために働く」と決意を新たにした。

新規採用者は一般行政職、総合土木職など159人。うち女性は55人。新型コロナウイルス感染症対策のためマスクを着用して式に臨んだ。

人事課に配属される重松沙枝さんが代表して辞令を受け取り、海草振興局農業水産振興課に配属される向井和希さんが「初心を忘れず県民のために働きます」と宣誓。紀の川市出身の重松さんは地元への愛着の強さから県職員を志望したといい、「これから頑張ろうという気持ちが一層強くなった」と目を輝かせ、和歌山市出身の向井さんは「緊張した。県職員としてしっかりと働いていきたい」と意気込んだ。

スーパー大手の㈱オークワ(和歌山市中島、大桑弘嗣社長)は、本社横の教育研修センターで実施。昨年は感染防止のため、会場を分散してのオリエンテーションだったが、ことしはオークワ54人、㈱ヒラマツ2人と㈱サンライズ1人の合わせて54人が出席した。

大桑社長は「入社して小さな壁や大きな壁が待ち受けていると思いますが、1人で乗り越えられない場面でも諦めず、同期社員や先輩社員を助けられるよう成長し、幹部候補として活躍してもらえるよう期待します」と祝辞を述べた。

新入社員を代表して愛知県愛西市出身の原江理奈さん(22)が「元気な声と明るい笑顔とフレンドリーサービスでお客さまの暮らしの一助になれると信じ、努力します」と決意を述べた。

紀陽フィナンシャルグループでは、和歌山市友田町のホテルグランヴィアで合同入社式を行い、紀陽銀行97人、紀陽情報システム9人の計106人が社会人としての大きな一歩を踏み出した。

松岡靖之頭取は、「変化に負けない基礎を築き上げ、何事も諦めず前向きに取り組んでください。地域の人を幸せにする充実感を実感しながら、努力を重ねて成長してくれることを期待します」と式辞を述べた。

新入社員を代表して永野巧さんが「地域とともに発展することを誓います」と宣誓し、伊東咲稀さんと覚野紗佳(さやか)さんが代表で辞令を受け取った。覚野さんは「式で社会人の自覚が湧いたので、一日でも早く立派な行員になれるよう頑張りたい」と笑顔で話していた。

新規採用者を代表して宣誓する向井さん(県庁)

新規採用者を代表して宣誓する向井さん(県庁)