杉本、池原さんが初当選 海南市議補欠選挙
議員の辞職と死去に伴う和歌山県の海南市議会議員補欠選(欠員2)が11日投開票され、杉本博美さん(47)=黒江=が6800票でトップ当選を果たした。もう一議席は池原弘貴さん(51)=黒江=が3830票を集め、田村秀明さん(67)=日方=の2374票を抑えて当選した。
無所属の新人3人の対決となった補欠選挙は、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、集会や支持者との握手を控えるなど、戦略に苦心しながらの選挙戦となった。
杉本さんの選挙事務所に当確が伝えられると、集まった支持者からは「おめでとう」と温かい拍手が送られた。宮本勝利市議会議員の発声で万歳三唱を行い、当選の喜びを表した。
杉本さんは支持者の前で何度も頭を下げ「きょうを迎えるまで皆さんに支えられ当選しました。これから議員として期待に応えていくことができるか、身の引き締まる思いです。皆さんの協力と指導をいただき、一緒になって海南市を良くしていきたい」と、安堵(あんど)の表情を見せた。さらに「若い議員に期待してもらったことが票に結び付いた。少子高齢化を食い止め、若い世代が生活を営める各世代そろった海南市に向けて取り組みます」と、今後の抱負を述べた。
後援会長の吉田眞理さんは「皆さんの温かい支援のおかげで当選させていただき、本当にありがとうございました」と感謝した。
また、池原さんは支持者に囲まれて万歳三唱で喜びを分かち合い「皆さんの協力で当選できた。事務所の若いスタッフとの団結力で楽しく選挙戦を戦ってきました」と話し、「やっとスタートラインに立った。市内の空き家対策や、人口減防止のため移住者の受け入れを推進して頑張っていきたい」と力強く決意を述べた。
神谷弘起後援会長は「実感がまだ湧かないが、支持いただいた皆さんに助けられて当選でき、感謝しています」と喜んだ。
一方、落選した田村さんは「市内をくまなく回り少しずつ個人票を獲得したが、両陣営には及ばなかった。来年の本選挙には目標を設定した票数獲得へ活動を続け、これから準備を進めていく」と、次期選挙へ向ける思いを語った。
同時に告示された市長選が無投票に終わったこともあり、市民の関心は低く投票率は31・34%(投票者数1万3346人)。前回(2009年)の市議補欠選の29・19%と比べると投票率はわずかに上回った。当日有権者数は4万2587人。