不要不急の外出自粛を 県が紀北地域に要請

新型コロナウイルスの感染が和歌山県内でも拡大していることを受け、仁坂吉伸知事は14日、県庁で緊急の記者会見を開き、感染者が急増している紀北地域の住民に対し今月25日まで不要不急の外出を自粛するよう呼び掛けた。仁坂知事は「県としては大方針転換。保健医療行政を頑張ってきたが、それだけでは(感染の拡大を)止められない。ぜひご協力いただきたい」と求めた。

県はこれまで、県民に対し、まん延防止等重点措置が適用されている大阪府や兵庫県などの感染拡大地域への外出を控えるよう呼び掛けてきたが、紀北地域の感染数増加を受け、要請を決めた。

外出自粛の要請は、昨年春に緊急事態宣言が発令された時以来。対象となるのは和歌山市、海南市、紀の川市、紀美野町、岩出市、橋本市、かつらぎ町、九度山町、高野町の5市4町。期間は25日までとしているが、感染状況次第で、延長の可能性もあるという。また、全ての県民に対しては、カラオケやダンスなど大規模な催しへの参加を控えること、在宅勤務(テレワーク)の積極的な活用を県民に呼び掛けた。

飲食店などへの営業自粛については「現時点では、その状況ではない」として見送った。外出自粛により飲食店などへの影響が懸念されることについては「打撃を受けるのは明らか。必要な支援はできるだけしたい」と述べた。

 

紀北地域に外出自粛を呼び掛ける仁坂知事