全然安心できない 県内の感染状況巡り知事
仁坂吉伸和歌山県知事は11日、県庁で定例記者会見を開き、新型コロナウイルスの県内の感染拡大状況について「和歌山は少し下火になってきているが、全然安心していない。(大阪府、兵庫県など)の周りがなかなか収まらない」と述べた。
感染拡大抑制に向けた切り札として期待されるワクチンについて、「政府は1月、7億人分のワクチンを確保していると言っていたが、(現状は)世界的に見るととんでもなく遅い。一番大事なことは国が早く配分すること。和歌山県と市町村は必死になって努力している」と述べた。
県が11日に発表した情報によると、県内では医療従事者約3万7000人がワクチン接種の対象となっており、同日午前8時時点で1回目の接種は77・3%、2回目の接種は34・1%が完了している。今後は今月15~16日に17箱のワクチンが配分される予定となっている。65歳以上の高齢者は対象が約30万9000人。6月最終週までに対象者全員分のワクチンを供給できる予定という。
県は新型コロナの感染拡大防止に向け、県民に対して不要不急の外出を自粛するよう要請しており、和歌山市内の飲食店に対しては営業時間を午後9時まで、酒類の提供を午後8時までとするよう要請している。仁坂知事は最近の状況について「大体の人は穏やかな生活をしていただいているように思うが、かなりの人数で集まりカラオケパーティーをやっているケースがあった」と述べ、感染拡大防止に向け適切な行動をとるよう呼び掛けた。