グラウンドに天然芝 伏虎義務教育で植え付け
和歌山市鷺ノ森南ノ丁の市立伏虎義務教育学校は19日、日本サッカー協会主催のJFAグリーンプロジェクト「2021年度ポット苗方式による芝生化モデル事業」に採用されたことを受け、児童や保護者が同校グラウンドで地域サッカーチームと共に苗の植え付けを行った。
同プロジェクトは、運動や体力不足が指摘される現代の子どもたちに外遊びやスポーツを促し、コミュニケーションの輪を育もうと2008年度に開始。県内では、紀の川第7緑地や西松江緩衝緑地陸上サッカーグラウンド、かつらぎ公園河川グラウンド、串本町立潮岬中学校に続いて、今回で5カ所目となる。
この日JFAから無償提供された苗約3万個が用意され、事前に4日間かけてドリルで開けたという穴に、1人50個ずつの苗を15分程度かけて植え付けを行った。
1年生の娘と一緒に参加した板東高功さん(44)は「緑があればきれい。こけてもけがをしにくい上、温度も吸収してくれるので暑さも和らぐのでは」と期待。同校1年生の水野七翠(ななみ)さん(7)は「掘るのが楽しい。自然っぽいから緑のグランドはうれしい」と笑顔で話し、仲間と共に植え付け作業をしていた同校のサッカー部、上村環太さん(12)も「サッカーの練習もやりやすくなると思う」と心待ちにしていた。
県サッカー協会(同市太田二丁目)の田中克紀専務理事(55)によると、約4カ月後には一面がグリーンになるといい、「天然芝の上で思う存分スポーツを楽しんでもらいたい」と願い、「生徒や保護者だけでなく、地域住民の人らの手で植えた思い入れの深いグリーンは、植物が育つ過程も見られて、地域の輪が生まれるきっかけになれば最高」と期待していた。