まち散策のお供に ベーグル専門店オープン

和歌山市九番丁の市営北駐車場内に25日、地域食材を活用したベーグル専門店「Funday Bagels(ファンデイベーグル)」がオープンしました。地元産の果物や野菜を使ったベーグルはどれも個性豊かで魅力的。気になる同店へ早速出掛けてみました。

店内には「チーズたっぷり和歌浦産しらすベーグル」(280円)や「和歌山産トマトベーグル」(230円)、「和歌山産人参のベーグル」(230円)など、季節の農産物を使ったベーグルをはじめ、プレーンや抹茶など10種類程度のベーグルが並びます。

中には、海南市に本社を置く酒造会社、中野BCとのコラボベーグル「和歌山産梅酒ベーグル」(240円)も。同社が梅酒造りで使った青梅を独自の手法で生地に練り込んでおり、発酵過程でアルコールは抜けるものの、ほのかなお酒の香りも楽しめます。

同店はフードロスをなくす公共的なミッションとして、市場で廃棄される前の食材を積極的に活用しており、店長の寺浦紀子さん(48)は「地域のおいしい農産物をベーグルでも楽しんでもらえれば」と話します。

「『ハードな中のモチモチ感』というベーグルの原点にこだわった」という生地は、北海道産「はるゆたか」100%の小麦粉にお湯を合わせて24時間冷蔵庫で寝かせた「湯種」に、県産の米粉を加えた「本種」で作っており、寺浦さんは「ひと手間加えることで、パン好きな方にも満足いただけるおいしさと小麦の香りを楽しんでもらえるはず」と期待しています。

コロナ禍で需要が高まったテークアウト店として、店内は製造と販売のみで、屋外に飲食スペースを併設しています。ランチやおやつはもちろん、お土産やまち散策のお供にもお薦めで、「好みのベーグルを片手に、和歌山城やことし完成予定の和歌山城ホール、城前広場(仮称)など、まちなか散策を楽しんでもらいたい」という同店の思いが込められています。

トマトベーグルに使用されるトマトを生産する紀の川市の小川農園の代表、小川真司さん(43)は「加工されるのは初めてなのでうれしい。頑張っておいしいトマトを作り続けようと気合が入ります」と笑顔で話し、同店では「安全・安心でおいしい和歌山を、ベーグルを通してお届けしたい」と、その思いが城下町に広がっていくことを願っています。

【Funday Bagels】和歌山市九番丁8(市営北駐車場1階)▽℡073・488・7300▽水曜定休▽午前11時~午後6時

まち歩きで立ち寄りたいお店

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