音楽の魅力を五感で 岡なづきさんが特別授業
和歌山青年会議所が昨年主催した第23回アゼリア賞の受賞者で、サックスプレーヤーの岡なづきさんによる特別授業が6月から7月中旬にかけて和歌山市内の7小学校で開かれた。
小学4~6年生を対象に同会議所が主催する課外事業として、岡さんによるサックスの生演奏を鑑賞する他、リズムに合わせて英語を発音し、アクセントを学ぶ英語交流も行う。
岡さんはサックスプレーヤーNazukiとして、県内だけでなく幅広く活動している。ステージ活動の自粛が求められるコロナ禍で、県内アーティストのモチベーションを高めるため自ら声を掛け、「テレワーク合奏」などを実施。XJAPANのYOSHIKIさんから高く評価され、現在アメリカやインドなど世界各国のメディアに取り上げられている。
貴志小学校体育館での授業には、4~6年生の児童約180人が集まった。岡さんとプロデューサーのイケハラタカヒロさんが登場し、人気アニメ「鬼滅の刃」の楽曲をはじめ、3曲を生演奏。体育館には、岡さんが奏でるサックスの音色以外に、演奏を楽しむ児童らの大きな手拍子が響いていた。
演奏後は、バナナやオレンジなど、英語の発音を音楽のリズムを使って楽しく学んだ。6年生の木村駿吾(としあ)さん(12)は「初めてサックスの演奏を聴いて、いろんな音を出せることに驚いた。とても楽しかった」と笑顔。
同会議所によると、同市内の小学校54校が対象で、現在10校での開催が決まっているという。今回で7校目。岡さんは「コロナ禍で閉鎖された環境の中、楽しみも失われつつある。昨年1年間で音楽の力の偉大さを改めて実感したので、子どもたちにもいろいろ伝えていきたい」と話し、「子どもの頃から生の音楽にふれて、サックスなどの楽器の良さを感じてもらえれば」と笑顔で話していた。