年の後半に増加の懸念 6月の県内倒産4件

帝国データバンク和歌山支店がまとめた6月の県内の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は前年同月比2件減の4件で、負債総額は同3億8400万円増の8億2000万円だった。

負債額は、5000万円未満が2件、1億円以上5億円未満が1件、5億円以上10億円未満が1件。最大は、和歌山市の野菜卸業、岸武青果㈱の5億7000万円だった。

地域別では和歌山市、紀の川市、岩出市、東牟婁郡が各1件。態様別では清算型の「破産」が3件、再生型の「民事再生法」が1件だった。

同社の調査では、県内の6月の景気動向指数は2カ月連続で改善したが、木材をはじめ複数の素材や資材が値上がり基調にあり、不足感が顕在化している他、飲食業や周辺業種を取り巻く環境は厳しいままで改善されていない。

新型コロナウイルス対策の特別融資などの支援策により、倒産件数は落ち着いた推移だが、年の後半にかけて増加が懸念されている。