和歌の浦クリーンアップ隊 国交省から表彰
国の名勝で日本遺産にも認定されている和歌山市の「和歌の浦」を中心に清掃活動を行う「名勝和歌の浦クリーンアップ隊」が、長年にわたる奉仕活動の功績が認められ、国土交通省から表彰を受けた。
同表彰は、おおむね6年以上にわたる「海をきれいにするための奉仕活動」を行う個人や団体に贈られる。同隊は、「海をきれいにするための一般協力者の功労者 近畿地方整備局長表彰」を受けた。県内では他に、田辺市の公益財団法人「天神崎の自然を大切にする会」もことし同賞を受けている。
同隊は、2010年に「和歌の浦」が国の名勝に指定されたのをきっかけに翌年5月に発足。「掃除で美しい和歌の浦の景観を守っていこう」と活動を続け、ことしで10年目を迎える。地元の有志団体などが集まり毎月2回第1、3日曜に、片男波海水浴場や奠供山などで除草作業やごみ拾いなどの清掃活動を行っている。毎回30人ほどが参加し、「和歌の浦」を守りたいと思いを共にする地元同志たちの交流の場にもなっている。
不老橋周辺で4日に行われた清掃活動後、表彰式が執り行われ、国土交通省近畿地方整備局和歌山港湾事務所の松葉秀樹所長から、同隊の渋谷高秀さんに表彰状が手渡された。
同局長のメッセージを代読した松葉所長は「活動を10年間に渡り継続していることは、自然環境を次世代に継承するため海洋環境の整備を行っているわれわれとしても感謝する」と謝辞を述べた。渋谷さんは「国が指定した非常に価値のある場所。一人ひとりの心意気で活動できている。これからも続けていきたい」と話し「ことし10周年で表彰してもらえ大変うれしい。今後もみんなで『和歌の浦』を未来へ継続していきたい。この場所は未来永劫続く場所で、それを今われわれが守っていければ」と決意も新たに、意気込みを話していた。