中尾久代さんに功労賞 海南市文化表彰決まる
和歌山県海南市の2021年文化表彰の受賞者が決まり、文化功労賞に同市下津野の中尾久代さん(84)が選ばれた。同表彰は、同市の芸術や文化の振興に広く貢献した個人や団体に贈るもの。文化賞、文化奨励賞、文化功労賞の3部門があり、1979年から行われている。今回は2017年以来、4年ぶりの表彰となった。
中尾さんは同市生まれ。和歌山大学学芸部を卒業後、小学校教員として1998年に大東小学校校長をもって退職するまでの間、長年にわたり海南海草図工美術教育研究会の運営に努め、図工美術の向上に力を尽くした。
洋画家としても芸術活動に励み、小学校退職後も県内の各美術展に出展し受賞を重ねた。また2005年に設立された同市美術家協会では設立当初から運営に携わり、11年には同市美術展の審査員に就任。同美術展の充実、発展に寄与した。現在も洋画家として作品を描き続けている。
2日に市役所で行われた表彰式で、中尾さんは神出政巳市長から表彰状を手渡され「これまで絵を通して多くの人と出会い、多くの経験をした。現職の時も退職後も目の前の仕事に一生懸命に、また楽しく進んできたことが評価され、このような素晴らしい賞を頂くことができ感謝です」と喜びを語った。
神出市長は「これまでの努力と功績に市民と共に賛辞をお贈りしたい。これからも同市の文化の向上、発展にお力添えをお願いします」と祝福した。