谷澤さんと仲間が表現 版画や絵画の作品展
和歌山市の版画家・谷澤佐規子さん(73)と障害のある人のための絵画等文化教室「ほっとチョコレート」(松本よしみ代表)の生徒による作品展が8日まで、同市湊通丁南の白石ギャラリーで開かれている。
谷澤さんは元小学校校長。大学でエッチング(銅版画)と出合い、1987年に和歌山版画ビエンナーレで入選、県展の県議会議長賞に選ばれている。「ほっとチョコレート」は2007年、社会福祉士らを中心にスタート。毎週土曜に絵画教室を開く。谷澤さんは、定年退職後に支援を始め、ことしで13年目。ダウン症や自閉症の生徒一人ひとりに合った見守りを心掛ける。絵のテーマは自由。声を掛けながら描きたいモチーフを引き出していく。生徒たちも絵画コンクールに入賞するなどし、着実に評価を得ている。
今展は、生徒たちの絵を見てもらう機会になればと谷澤さんが企画。谷澤さんの版画のコラージュやエッチングなど30点と、「ほっとチョコレート」の10歳~37歳の7人がそれぞれの感性で描いた色鮮やかな動物の親子、細部にまでじっくりこだわった飛行機やロボット、遊園地などの作品56点が並ぶ。
来場した同市の林和美さん(70)は「絵の勢いがとても良い。谷澤さんが教師の経験を子どもたちの支援にうまく生かしている」と笑顔。
谷澤さんは「生徒が充実した時間を過ごしていること、頑張っていることを作品から見てほしい」と話していた。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。
問い合わせは同ギャラリー(℡073・425・4634)。