年内に現金10万円一括給付 和市が手続き開始
新型コロナウイルスの経済対策として政府が18歳以下の子どもを対象に実施する10万円相当の給付について、和歌山市の尾花正啓市長は14日、年内に現金で一括給付する手続きを開始したと発表した。16日に市議会に関連の補正予算案を提出し、可決されれば28日に対象世帯に振り込む。
国は当初、年内に5万円を現金給付、残り5万円は使途を限定したクーポンで支給する方針だったが、岸田文雄首相は13日の衆議院予算委員会で、年内の全額現金給付を容認する意向を表明。市は、国が13日までに決定すれば年内の全額現金給付は可能としていたため、ギリギリのタイミングで実現のめどが立った。
市内の給付対象者5万2955人のうち、児童手当を受給し、申請が不要な4万1946人には年内に給付する。市は14日に案内の文書を発送し、辞退する場合の申し出を20日まで受け付ける。
16日に市議会に提出する補正予算案は約26億円を見込み、給付を2回に分けず、一括で行うことにより、手数料約230万円が節約されるという。
申請が必要な給付対象者1万1009人には、来年1月初旬に申請の案内を送付し、1月末から順次振り込む予定。
14日、市役所で報道陣の取材に応じた尾花市長は、一括給付と分割給付の準備を並行して進めてきたとし、政府の対応について「もうちょっと早く決定してほしかった。いろんな事務作業が二重になった」と評した上で、「ギリギリだが間に合ったのは評価したい」と述べた。