副知事の人事案、12月議会は断念 仁坂知事

和歌山県出身の元財務官僚を2人目の副知事に起用する人事案について仁坂吉伸知事は15日、県議会12月定例会(17日閉会)への提出を見送ったことを明らかにした。一部報道を受け報道陣の取材に応えた。

同人事案は12月定例会冒頭には提出せず、最大会派の自民党などの理解を得られれば、会期中の追加提案もあり得るとしていたが、「反対の人も多いみたいだ。無理することもない」と断念した理由を話した。

人事案の内容や今後の提出の見込みについては「出さなかったものについてコメントはしない」と述べた一方、「営業不足で和歌山が後手に回ったり、遅れたりすると損をするという懸念を持っている。私は身動きできないほど忙しいので、副知事が欲しいというバックグラウンドはある」と、人事案提出を模索した背景を説明した。

人事案が知事の後継含みではないかとの指摘は改めて否定し、来年12月で任期満了を迎える自身の進退については「議会の多数派が質問して、それにお答えするのが和歌山県のよき伝統だ」と述べるにとどめた。