ハッサクのクラフトビール 紀の川市で24日発売

和歌山県紀の川市は24日から、市内の酒類販売店など11店舗で市内産のハッサクのクラフトビール「紀の川はっさくビール」約2500本を販売する。同市は〝フルーツ王国〟と呼ばれ、さまざまなフルーツが収穫できることで有名で、ハッサクは「紀の川はっさく」の愛称で親しまていれる。

2018年の「特産果樹生産動態等調査」(農林水産省)ではハッサクの生産量は県がトップの1万9843㌧。そのうちの約半数、9720㌧(18年市町村別統計検討協議会)を同市が占める。

紀の川はっさくは苦みと酸味、甘味のバランスが良く、クラフトビールとの相性も抜群。市内の酒類販売店8店や、めっけもん広場(豊田)や、よってって貴志川店(貴志川町前田)の産直2店と道の駅「青洲の里」(西野山)の11店で販売する。

製造した泉佐野ブルーイング(泉佐野市)の担当者は「これまでの経験を生かしてハッサクの苦みやうまみ、香りを丸ごとビールにした。グビグビと飲んでもらえたら」と話している。

ビールのラベルは近畿大学和歌山キャンパスの学生から募集し市民アンケートの結果、10作品の中から大学院生物理工学研究科の中村美紗樹さんのデザインに決定した。

同市商工労働課の岩橋勧主任は「紀の川市がハッサクの生産量が日本一であることを知ってもらうとともに、若い世代にもより認知してもらえる機会になれば。紀の川はっさくビールを武器に、日本全国津々浦々、市産ハッサクをPRしていきたい」と話している。

紀の川はっさくビールは330㍉㍑、660円。市は9月にも桃ビールを販売しており、今後もイチゴやフルーツミックスなど市の果物をビールと組み合わせて発信していきたいとしている。

ハッサクの魅力を丸ごと味わえるビールに仕上がった(紀の川市提供)

ハッサクの魅力を丸ごと味わえるビールに仕上がった(紀の川市提供)