感染減少の兆し見えず 日曜最多の新規400人
和歌山県は7日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の90代男性が亡くなったと発表し、県内の死者は累計71人となった。新規感染者は400人で、前週の同じ月曜と比べ82人増え、月曜では過去最多。新たにクラスター(感染者集団)5件も認定した。
亡くなった男性は、クラスターとなった高齢者施設の利用者で、発症後に入院し、直接の死因は基礎疾患だった。
400人の保健所管内別内訳は、和歌山市239人、海南19人、岩出29人、橋本32人、湯浅18人、御坊17人、田辺33人、新宮13人。湯浅と田辺は過去最多となった。
新たなクラスターは、163例目が新宮市田鶴原町の市立王子ヶ浜小学校で、児童8人が感染。164例目は和歌山市明王寺の特別養護老人ホーム「竹の里園」で、入所者8人と職員3人の計11人が感染した。165例目は同市杭ノ瀬の特別養護老人ホーム「第二親和園」で、陽性者は入所者18人、職員4人の計22人。166例目は御坊市薗の市立御坊小学校で、児童5人と教員1人の計6人が感染。167例目は新宮市木ノ川の木の川認定こども園で、園児6人が感染した。
発表済みのクラスターは、愛徳医療福祉センター関係が3人増の32人、紀和病院関係が5人増の27人、きんかわ接骨院関係が2人増の11人、貴志川聖アンナの家関係が2人増の18人、メゾンハートフル関係が1人増の9人、グループホーム紀伊関係が2人増の10人、有料老人ホーム「joy楽園」関係が1人増の17人、南紀あけぼの園・成人棟関係が7人増の22人、そうせい松島関係が2人増の10人となった。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が過去最多を更新の378・0人。保健所管内別では湯浅201・5人、田辺148・1人が過去最多を更新した。
県内の感染者は累計1万4554人、入院者数は425人(うち重症45人)、病床使用率は67・1%、入院待機者は3785人。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は、感染者減少の兆しが見えず、コロナ対応と一般医療の両方で救急対応などが困難になっているのが実状だとし、「感染者が増やさないことが最も大事」と、一人ひとりの感染予防対策を改めて呼び掛けた。