2人死亡、新規559人 火曜の過去最多感染更新

和歌山県は8日、新型コロナウイルスに感染した岩出保健所管内の70代男性と湯浅保健所管内の90代男性の2人が亡くなったと発表し、県内の死者は累計73人となった。新規感染者は過去3番目に多い559人で、前週の火曜と比べ79人増え、火曜では過去最多。新たにクラスター(感染者集団)3件も認定した。

亡くなった70代男性は発症から5日後に症状が悪化して受診し、その日のうちに入院していた。90代男性はクラスターとなったサービス付き高齢者向け住宅の入居者で、入院後にコロナの症状は改善に向かっていたが、基礎疾患の悪化で死亡した。

559人の保健所管内別内訳は、和歌山市303人、海南35人、岩出48人、橋本56人、湯浅38人、御坊25人、田辺25人、新宮25人。湯浅と新宮は過去最多となった。

新たなクラスターは、168例目が海南管内のサービス付き高齢者向け住宅・訪問介護で、職員4人、利用者3人が感染。169例目は和歌山市の有料老人ホームで、陽性者は職員4人と入所者5人。170例目は同市内の高校で、運動部の生徒9人の感染が確認された。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が過去最多を更新の386・6人。保健所管内別では橋本403・0人、湯浅224・3人、御坊236・0人、田辺153・1人、新宮176・2人が過去最多を更新した。

県内の感染者は累計1万5113人、入院者数は414人(うち重症46人)、病床使用率は65・4%、入院待機者は3870人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、高齢者施設で職員から感染が広がったとみられるクラスターの発生が続いていることを受け、軽微でも症状があれば出勤せず、すぐに検査を受け、感染を施設に持ち込まないよう十分に注意するよう改めて呼び掛けた。

県内の感染状況を説明する野㞍技監

県内の感染状況を説明する野㞍技監