災害医療対応棟が完成 ろうさい病院で式典

和歌山ろうさい病院(和歌山市木ノ本、南條輝志男病院長)で2日、災害時の医療に対応する「災害医療対応棟」の竣工を記念した式典が行われ、約40人が出席。式典後、関係者らへの内覧会も開かれた。

鉄筋コンクリート造りの3階建ての同棟には、被災時にも通常の医療を提供できるよう、新たに大規模な自家発電機を設置。自家発電量が2倍になったのに加え、全フロアに計80人ほどの負傷者受け入れスペースを確保した他、備蓄倉庫の拡充などを実現した。

式で南條病院長は、「大災害時にも対応できる病院として、一致団結して地域貢献活動をしていきたい」とあいさつ。

仁坂吉伸知事は「何が起こるか分からない世の中で、いろいろな備えが十分できているかで人の命も変わってくると思う」と話し、「どのように運営していくか大いに期待したい」と祝辞を述べた。

同棟の完成に伴い、南條病院長は、「地域の住民の信頼を裏切らないようなハード面が整ったので、日頃の訓練など、今以上にソフト面の充実を目指して頑張っていきたい」と意気込みを語った。

 

完成した災害医療対応棟の外観

 

記念式典であいさつする南條病院長