IR「責任持ち同意」 和市議会特別委で尾花市長
和歌山市毛見の和歌山マリーナシティに県が誘致を進める「カジノを含む統合型リゾート(IR)」の区域整備計画案にについて、立地市の立場から同意か不同意かを決める市議会臨時会が28日開会した。これまでもIR誘致の必要性を訴えてきた尾花正啓市長は「市長として全責任を持って、(区域整備計画案に)同意するものである」と強調し、市議会も同意することを求めた。
この日の本会議で議案を付託した、IR誘致に関する特別委員会での発言。出席した尾花市長は「(市の活性化において)IRはこれまでにないチャンス」として、あらためて推進の立場を示した。
県が市に対して、2月初旬の提案から一部修正して示した計画案によると、IRの開業2年目には、年間で入場料70億円、納付金290億円が県に納入される見込み。そのうち、立地市の和歌山市には、納付金の25%の72億5000万円が交付される。
IR特別委で尾花市長は、人口減少など厳しい市の状況に触れた上でIRの雇用創出効果などを指摘。また、交付される納付金も念頭に、ギャンブル依存症対策の他、子育てや福祉政策などを進める考えも合わせて示した。
IR特別委は22日に県担当者を呼んで区域整備計画案について事前に質疑をしていた。この日までに結論を出し、臨時会最終日30日の本会議で遠藤富士雄委員長が報告。その後、本会議で区域整備計画案に対して同意か不同意かを採決する。