対面自粛で手応え薄く 海南市議選最後の訴え

定数18に対し、現職16人、元職1人、新人5人の計22人で争う激戦となっている海南市議選は、24日の投開票日まで残り1日となった。各陣営は支持拡大に懸命。コロナ禍での選挙活動は有権者と握手をしたり、密を避けるために個人演説会を開いたりできないなどの制限も。有権者の反応が読み取りづらく、各候補は苦しい戦いを強いられている。

各候補とも後半戦は最後の追い込みを図ろうと、市内全域を街宣カーで回りながら、辻立ちや街頭演説で支持を訴える。コロナ禍で外出を控える高齢の有権者も多く、最年長の現職は「前回までは、支持者が事務所に足を運んで激励してくれたが、みんな高齢なので今回は控えているようだ。握手もできないので手応えが分からない」と嘆く。

現職は支援者固めに奔走。名高の現職は「今回はポスティングしかできなかったので有権者の反応が分かりにくい。車だと自分の姿が有権者に見えづらい」と自転車に乗り換えて市内をくまなく回った。過去の選挙では新人が比較的多く票を取っていることから、現職も油断できない戦いとなっている。

一方で、候補者は感染対策でマスクを着けて活動しているため、特に新人は「顔を売れない」と頭を悩ませる。知名度を向上させようと、SNSなどの情報発信にも力を入れる。阪井の新人は支持者らと必勝鉢巻きをして、「これまで地域でお世話になった人を丁寧に回り、地元のために頑張る思いを伝えたい」と話した。

前回、当選者の最低得票数は731票。800票前後での当選が8人だったことから、当選確実ラインを1000程度とする陣営は多い。下位は混戦になるとみる陣営もある。

引退議員の票や浮動票の行方が読みづらく、各候補とも地域を練り歩くなどして最後まで票の上積みを図っている。

3月1日現在の有権者数は4万2561人(男1万9642人、女2万2919人)。

海南市議選の立候補者ポスター

海南市議選の立候補者ポスター