「これはわなや」PR 西署が詐欺防止で
和歌山西署は11日、和歌山マリーナシティ(和歌山市毛見)で毎月10日の「特殊詐欺被害防止強化の日」と6月9日の「ロックの日」に合わせた啓発イベントを開催。県警の特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル「ちょっと確認電話」(0120・508・878)の周知と、鍵の施錠を呼び掛けた。
イベントは黒潮市場前のイコラストリートで開かれ、同署をはじめ、県警本部音楽隊や交通機動隊、機動隊、特殊詐欺防犯アドバイザーらが参加。パトカーや災害救助用車両の展示、警察音楽隊による演奏なども行われた。
同市出身の兄弟お笑いコンビ「すみたに」が司会を務め、オープニングでは同署生活安全課の今井堅二課長が、特殊詐欺のよくある手口を紹介。「電話やメールでお金の話が出たら、一度電話を切って落ち着いてから『これはわなや』に相談してもらえたら」と呼び掛けた。
県警特殊詐欺被害防止広報大使を務める、地域密着型アイドルグループ「Fun×Fam(ファンファン)」も登場。同署生活安全課の警察官3人と県警のシンボルマスコット「きしゅう君」でつくるダンスユニット「これはわなや広め隊」とのダンスコラボレーションを披露した。
小雨が降る中、警察音楽隊の生演奏に合わせて同グループのメンバーらがオリジナル曲を歌い、踊り始めると、きしゅう君を含む同ユニットもキレのあるダンスを披露し、観客らが大きな手拍子で盛り上げた。
ことしの人事異動で春からユニットに加入したという同課の岩橋尚樹係長(50)はダンス後、息を切らしながらも「SNSで広めていただいて一人でも多くの方に『ちょっと確認電話』を知ってもらい、1件でも被害を減らしていきたい」と話した。
同署によると4月末時点で同フリーダイヤルへの相談数は466件。そのうち特殊詐欺被害を阻止したと考えられるも
のは296件に上るという。同市の相坂友洋さん(49)は「ニュースでよく特殊詐欺の話を聞いているが、実際の相談数が多くて驚いた。親も80歳近くになってきているので、声掛けが大切だなと思った」と話した。