感染増続き300人 運動関連クラスター警戒

和歌山県が6日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者は300人で、5月13日以来54日ぶりに300人に達し、顕著な増加傾向が続いている。前週の同じ水曜との比較では156人増え、前週比の増加は16日連続。クラスター(感染者集団)も学校を中心に増え、4件を新たに認定した。

300人の保健所管内別内訳は、和歌山市167人、海南3人、岩出40人、橋本14人、湯浅5人、御坊21人、田辺27人、新宮21人、県外2人。

新規クラスターの場所と感染者数は、422例目が海南管内の情報通信業で従業員10人、423例目が和歌山市の中学校で生徒5人、424例目が同市の高校で生徒7人、425例目は橋本管内の小学校で児童5人。この小学校は発表済みのクラスターの関係者から波及したとみられている。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比16・9人増の163・4人で、
1月19日~2月3日以来153日ぶりに16日連続の増加となった。

県内の感染者は累計4万5972人。入院者数は111人で36日ぶりに100人を超えた。重症者は県基準で9人、国基準の該当者はなく、肺炎患者は12人。病床使用率は21・7%。自宅やホテルでの療養者は1302人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は「全国の状況を見ても、第7波の入り口である可能性が大」との認識を示し、県内で増加している要因として、県外からの持ち込み、運動クラブ関連のクラスターの広がりを挙げた。

第6波では学校の部活動を含む運動クラブ関連のクラスターが39件発生し、感染拡大の原因の一つとなった。野㞍技監は、今週末に県内各地で予定されている中学生スポーツの大会について、「軽微でも症状があれば無理に出場せず、検査を受けてほしい」と呼び掛けた。