声援送り続ける 県警遠藤本部長が離任会見

和歌山県警の遠藤剛本部長(52)は25日、離任を前に和歌山市小松原通の県警本部で会見を開いた。9カ月間の任期を振り返り、「非常に頼れる仲間。つくづく人に恵まれた」と感謝。「県民が今後も心穏やかに、朗らかに暮らせるよう、県警の応援団として声援を送り続けたい」と話した。

任期中で印象に残ったこととして、駐在所の警察官が巡回中に民家火災を目撃し、住民を救助した事例を挙げ「誇らしく、うれしい事案」と振り返った。

特殊詐欺事件や贈収賄事件の検挙については「前兆の事案を受けての『瞬発力』と被疑者を追う『底力』『粘り強さ』の両輪がうまく働いている」と評し、「底力を見せることが一件、一件の事件の検挙につながるので引き続き続けてほしい」と期待。今後の課題としては「足元をしっかりと固めつつ、より広い視野と活動で、他府県との連携に努めていくといいのでは」と話した。

就任時の会見では自然に恵まれた和歌山の風景が故郷の福島に似ていてほっとしたと語っており、暮らして分かった違いとして、海に沈む夕日を挙げた。「山に沈む福島とは違い、海に沈む和歌浦の夕日は格別で神々しかった」と県の魅力を語り、「地元愛がかなり強くなっていたので離れることは大変寂しい」とも話した。

26日付で警察庁長官官房総務課長に就任となっている。

 

任期を振り返る遠藤本部長