聖地でトライ 和工OBがマスターズ花園出場

かつて聖地「花園」を目指し戦った高校ラグビーOBチームによる交流大会「マスターズ花園」が8日から10日まで、花園ラグビー場(東大阪市)で開かれる。和歌山工業高校が県代表として出場し、9日正午から岐阜県の関商工高校チームと対戦する。

同校ラグビー部は創部から75年の歴史があり、24回の全国大会出場を誇る強豪。1984年から6大会連続で全国大会出場を果たし、「ラグビーの和工」と呼ばれてきた。そんな時代にプレーしていた41歳から64歳までの元ラガーマン50人が集結した。

初開催となる同大会には全国から18チームが出場。前半55歳以上、後半40歳から54歳に分けられ、20分ハーフ、入替選手の再出場可能など特別ルールが設けられている。行われるのは各チーム1試合のみ。

選手として出場する和工ラグビー部顧問で元監督の山下弘晃教諭(59)によると、同校は2018年の出場を最後に全国大会に出られず、花園を知る現役生はいないという。

「ことしラグビー部は75周年を迎える。100年を超えてもスピリッツがつながるよう、熱く激しいプレーを、現役の高校生に見せたい。刺激を与えたい」と話す。

チーム最年長の増田博久さん(64)は「自分たちの時代は花園に行けなかったので、憧れの場所に一度立ってみたい。全員後輩なので足を引っ張らないように頑張りたい」と意気込む。

現在は岩出ラグビースクール中等部で指導しているチームの中心メンバー、木村稔さん(55)は「55歳以上は特に花園への思いは強い。数秒でもいいから熱い思いを本気で燃やしてほしい。無様な姿を見せることがかっこいい。それが現役選手へのメッセージになる」と熱く語った。

大会に出場する41~64歳のメンバー

大会に出場する41~64歳のメンバー