伝統継承し未来へ 那賀高校創立100周年
創立100周年を迎えた和歌山県立那賀高校(岩出市高塚、森勝博校長)の記念式典が23日、同校体育館であり、在校生や関係者ら約1000人が節目を祝福。一世紀にわたる歩みを振り返りながら、伝統を受け継ぎ、新たな歴史を刻んでいくことを誓った。
同窓会や育友会などで構成される記念事業実行委員会が主催。
同校は1922年(大正11)に県立那賀農業学校として創立。48年(昭和23)4月に学制改革によって現在の体制となった。当初は農業科などが設置されていたが、現在は普通科、国際科の2学科がある。これまでに約3万2000人を超える卒業生を輩出してきた。
式典の第1部では、同校の卒業生で元日産自動車最高執行責任者(COO)、同事業実行委員長の志賀俊之さんが「この100周年を一つの節目とし、これまで築いてきた伝統にさらに力強い歩みを重ね発展を祈念する」と祝辞。森校長は「創立記念事業をはじめ、本校の教育活動を支援してくれた同窓会、育友会、地域の方々に感謝となお一層のご指導を頂きたい」と式辞を述べた。
生徒を代表して3年の阪部佑奈さんが「地域との信頼を後輩たちに伝え継承していくことが私たちに課せられた責任」とし、「次の100年に向けて新たな歴史をつくり上げるため、地域に貢献していくことを誓う」とあいさつした。
第2部では、同市出身の元体操日本代表、田中理恵さんが「自分の人生は自分で作る」を演題に記念講演。生徒たちとのトークセッションもあり、「失敗した後の向き合い方を身に付けてほしい」とメッセージを送った。