有吉佐和子記念館 愛用の道具で茶室開き

和歌山市生まれの作家・有吉佐和子の邸宅を復元した記念館(和歌山市伝法橋南ノ丁)の茶室で23日、初めて釜をかける「茶室開き」が行われた。

茶の湯をこよなく愛した有吉さんをしのび、市民に茶の湯を楽しんでもらおうと実施。80人限定で参加者を応募したところ、すぐに満席になったという。

この日の最初の席には尾花正啓市長の他、有吉さんの長女、玉青(たまお)さんも出席。有吉さんが愛用していた茶道具を使用し、表千家教授会会員の林和世さんが亭主を務めた。

同市の下村美枝子さん(55)は「お茶を勉強しているが、茶室開きは初めて」、中村俶子さん(85)は「お茶道具を拝見したくて出席した」と緊張の面持ち。市内の赤井泰子さん(59)は「こんな感じで飲まれていたのかな、と想像しながら有吉さんを近くに感じることができた」と笑顔だった。

茶の湯を楽しむ参加者

茶の湯を楽しむ参加者