大阪とミカン対決 和歌山高生が商品開発

県立和歌山高校(和歌山市新庄)と、大阪府立堺上高校(堺市)の生徒が、大阪と和歌山、それぞれの地域特産ミカンを生かして焼き菓子のレシピを開発。12と13の両日、ららぽーと和泉(大阪府和泉市あゆみ野)で販売し、その個数で勝敗を競う。「ミカン王国」の名に懸けて、負けられない対決を前に、和歌山高校のメンバーは「たくさん売って勝ちたい。皆さん応援してください」と呼び掛けている。

地域で栽培される産品を活用し、学校間の交流を図ろうと、両校と連携を結んでいる大阪調理製菓専門学校が企画。生徒らが考えたレシピを基に同専門学校の講師が作り、販売する取り組みで、これまで両校の生徒に講師がアドバイスをしてきた。

和歌山高校では食品や調理などについて学ぶ食系列コースの3年生が10チームに分かれ、有田みかんを使った焼き菓子の開発に挑戦。授業では完成したレシピで作った菓子を全員で試食し、投票で上位4チームの販売を決めた。

同校が考案したのは、ミカンのマカロンとバウム、チーズケーキ、ダックワーズの4品。中でも「見た目がかわいくておいしかった」と人気を集め、講師から評価が高かったのはマカロン。ミカンのジャムが入ったバタークリームをサンドし、サクサク食感に仕上げた。

開発には苦労が多く、試作では水分量が多過ぎ、生地が緩くなってしまうなどの課題があった。生徒たちは講師に助言をもらったり、インターネットで調べたりし、試行錯誤を重ねた。

棗生季さんは「ミカンは水分が多くて焼き菓子にするのが難しかった」、岡﨑菜々聖さんは「マカロンはメレンゲを10分以上かき混ぜ、硬くするのがすごく難しかった。先生のアドバイスがなければ成功しなかった」と話す。

指導した同専門学校の吉本薫学科長は「最初はミカンの使い方が分からず、丸ごと使っているチームもあった。焼き菓子は日持ちしないといけないので、ジャムやピューレにして使う方法を教えたらどんどん良くなっていった」と話す。

堺上高校はパウンドケーキ、マドレーヌ、フィナンシェと定番の焼き菓子の商品を販売する。

午前10時に販売開始。売切れ次第、終了となる。

開発した商品をPRする生徒たち

開発した商品をPRする生徒たち