民間公募で再開発へ JR和歌山駅東口前
和歌山市は、JR和歌山駅東口前の市有地約7000平方㍍を活用し、再開発を手掛ける民間事業者を公募している。参加資格確認の申請を12月5日まで受け付けており、来年3月下旬に優先交渉事業者を決める予定。周辺地域の将来的なまちづくりを見据え、新たなにぎわいを創出し、利便性が高まる利用などを目指している。
同駅は県内最大の乗降客数を誇る市の「玄関口」。国土交通省の統計によると、コロナ禍前の2019年で一日当たり約3万6000人が乗降しているが、複合商業施設や百貨店などが集まる西口に比べ、東口は集客施設などが乏しく、乗降客は通過することが多いとみられる。
現在の東口前は、タクシーや高速バスの乗り場、自転車駐輪場などがあるが、平面的な利用にとどまっている。再開発では、商業施設やホテル、オフィスなどの複合ビルが設置された南海和歌山市駅前のような「高度利用」を進めることを想定。土地は長期貸与とし、売却する予定はない。
公募のスケジュールは、参加資格確認申請書の受け付け期間終了後、来年1~2月に企画提案書の提出を受け付け、3月下旬に優先交渉事業者を選定し、基本協定や事業契約の締結を行う。
尾花正啓市長は「民間の活力を導入し、公共性を持ち、にぎわいに資する機能を実現したい」と期待を示している。