2.9%減の239億円 海南市23年度当初予算案
和歌山県の海南市は16日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比2・9%減の239億2532万6000円。一般会計に特別会計と企業会計を含めた予算総額は、前年度比0・4%減の総額464億3465万5000円となった。神出政巳市長は「住みたい、住み続けたいと思える魅力あるまちづくりに必要な予算を確保した」と述べた。22日開会の市議会2月定例会に提案する。
今秋開駅予定の道の駅「海南サクアス」の整備や、(仮称)中央防災公園の整備を着実に推進するとともに、少子高齢化対策、脱炭素化社会、ポストコロナ社会を見据えた事業を中心に予算を配分した。
一般会計歳入
市税は円安での資材や材料費の値上がりが影響したとして、法人市民税や固定資産税が減収となり、前年度比1・1%減の66億3282万4000円。地方交付税は1・0%増の68億2000万円、ふるさと海南応援寄付金などの寄付金は3・6%減の8億342万7000円。市債は15・3%減の21億8220万円。
一般会計歳出
人件費は、退職者数減少に伴う退職手当負担金の減で3・3%減の43億7224万8000円。道の駅整備などの普通建設事業費は15・0%減の31億1585万1000円。
下津第一と第二中学校の統合に伴い、新中学校整備などに1億336万4000円、結婚新生活支援事業に2630万円など38の新規事業の他、主な事業では、道路整備事業に2億9856万2000円、海南駅東土地区画整理事業に8億69万4000円、中学生以下の子どもにかかる医療費負担の一部助成に1億5273万1000円などとなっている。
また、会見で市教育委員会は、市内の小学校でのいじめ問題に関して「海南市いじめ問題調査委員会」を設置し、調査を行うと報告。同調査事業予算に968万9000円を充てた。
会見で西原孝幸教育長はこれまで事実関係など入念な調査を行ってきたが、当該関係者の納得を得られなかったとし、いじめ防止対策推進法第28条第1項の規定に基づき、いじめ事案の事実関係を明らかにするため、調査を行うという。
議会で可決後、4月から委員の選出を行い、4月以降速やかに会議を開催し、24年2月までに12回の会議を予定している。