最優秀は「和歌山×中華」 給食グランプリ
和歌山県産の食材を使った給食メニューを募る「みんなで考えよう!!!『わかやま給食』グランプリ」の最終審査会がこのほど、県庁北別館1階の「きいちゃん食堂」で開かれ、岩出市立岩出第二中学校の上杉翔馬さんが発案した「~和歌山と中華の融合~和中華定食」がグランプリに選ばれた。同メニューは3月の1カ月間、同食堂で販売される。
同食堂を運営し、水産物の加工や食品卸売を行う㈱フーズファイル(和歌山市築港、大里公子代表取締役)が主催。同社は2020年、新型コロナウイルス感染症対策で休校になった際、子どもたちが平等に健康的な食事ができる給食の大切さを痛感したことから、より多くの人に給食に関心を持ってもらいたいと企画し、今回で3回目の開催となった。
レシピ部門・一般部門では、県産品を一つ以上使用したオリジナル給食レシピ、または未来に残したい県の郷土料理・思い出料理をエピソードとともに募集。イラスト部門では、「大好きな給食」をテーマに自由に描いた絵を募ったところ、県内の保育園や小中学校などから過去最多の約700件の応募があったという。
書類審査を通過した七つのメニューの最終審査会では、大里代表をはじめ、県の職員や県学校給食会のメンバーら約20人が試食を行い、味や作りやすさなどを総合的に評価して投票でグランプリを決定した。
グランプリに選ばれた上杉さんのメインメニュー「梅肉とジビエ肉を使った餃子」は、肉の臭みが少なくて食べやすく、ほのかな梅の香りを楽しめる上、冷凍流通ができ、給食現場でも揚げるだけで提供できるという使い勝手の良さなどが高く評価された。
同社の河村誠専務は、参加者らが給食について積極的に情報交換をしたと振り返り、「これからの和歌山の給食シーンをさらに良くしていく始まりの形だと感じた」と話す。「給食利用者、給食製造者・給食関係業者、社会の三方がそれぞれを理解し、より良くなっていくために何ができるのかをもっと話していきたい」と意気込んでいる。
その他の入賞者は次の皆さん。
【準グランプリ】河村さゆり(一般)「紀州の味を楽しんで!!」
【県学校給食会賞】脇村遥基(西和佐小学校)「梅とゴマ豆腐の柑橘(かんきつ)うどん」