2月最多の2万人超え 白浜空港の臨時便効果
㈱南紀白浜エアポートと和歌山県は1日、南紀白浜と羽田を結ぶ日本航空の路線が期間限定で増便された2月の運航結果を発表した。搭乗者数は2月として過去最多の2万271人(搭乗率58・5%)に達し、冬場の閑散期で初めて月間2万人を超えた。
白浜―羽田の定期便は一日3往復6便だが、利便性向上に向けて県が増便を働き掛け、2月は実証実験として1往復2便増の4往復8便で運航。県や白浜町など紀南の自治体は、宿泊利用者への商品券配布、おもてなしイベントの開催、首都圏での宣伝などに取り組んだ。
2月の搭乗者数はこれまで、2020年の1万4617人が過去最多。今回の臨時便の搭乗者数をみると、羽田発白浜着が2259人(搭乗率60%)、白浜発羽田着が1704人(同45・3%)で、定期便の搭乗者数も増え、需要が喚起されたとみられる。
南紀白浜空港は11カ月連続で搭乗者数が過去最多を更新し、一日平均では、繁忙期の昨年8月の810人に次いで、今回の2月が2番目に多い724人となった。
また、搭乗者数を過去最多の19年度と22年度で比較すると、4~1月の増加率が平均約1・2倍に対し、2月は約1・4倍で、臨時便の効果が現れた。
結果を受け、南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長は「ワーケーションやITなどビジネス関係のお客さまが着実に増えており、観光魅力度ランキングで上位に入るなど和歌山の認知度が上がったことによる観光需要が増加したことも大きい」とコメントした一方、「地元からの需要が東京方面からの需要と比べて少ないことが改めて浮き彫りになった」と指摘。需要喚起の推進に意欲を示した。
岸本周平知事も「本格的な4往復8便化の実現等の空港活性化に向け、県を挙げて推進していく」とコメントした。