卒業記念に置き時計 中央LCが盲学校へ寄贈

和歌山中央ライオンズクラブ(LC)は7日、卒業式を翌日に控えた県立和歌山盲学校(和歌山市府中)高等部の卒業生3人に、卒業記念品として音声案内機能付きの置き時計を贈呈した。

同クラブでは30年以上前から毎年、同校の卒業生に同機能が付いた置き時計を記念品として贈っている。

同校で行われた贈呈式には、同クラブの太田阿希会長と久保勝彦奉仕委員長が出席。太田会長が「今後それぞれの夢に向かって羽ばたいていくときに、時計を使っていただければ」とあいさつし、久保委員長が一人ひとりに時計を手渡した。

生徒を代表し、本科生の楠本修土(しゅうと)さん(18)が「大切に使わせていただきます」と謝辞。太田善孝校長は「生徒たちにとって思い出に残るプレゼント。時計を通じて盲学校のことも思い出してくれるかな」とほほ笑んだ。

卒業後、楠本さんは京都の視覚障害者総合福祉施設で歩行訓練などを受けながら進路を決めていくという。

理療科の髙居稔也(としや)さん(30)と伊藤智之(さとし)さん(21)の2人は、あん摩マッサージ指圧師や鍼灸師の国家試験を受けており、24日の合格発表待ち。

伊藤さんは「働いたことがないから不安もあるけど、盲学校で培ってきたものを生かしたい」、髙居さんは「マッサージの道でやりがいを見つけられたら」と話し、それぞれが新たな道への期待を胸に、慣れ親しんだ学びやを巣立っていく。

 

前列左から久保委員長と太田会長、後列左から伊藤さん、楠本さん、髙居さん、太田校長