6カ国23人巣立つ 留学生が新たな一歩
学校法人東海学園和歌山グローバルビジネスカレッジ(和歌山市駿河町)の第32回卒業証書授与式が10日、同市の和歌山城ホールで行われ、6カ国(インドネシア、ウクライナ、タイ、中国、フィリピン、マレーシア)からの留学生23人が在校生や教職員らが見守る中、巣立ちを迎えた。
式では卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、坂本太校長が卒業生に卒業証書を授与。コロナ禍で多くの制限がある中、より一層の努力をして晴れのこの日を迎えた卒業生らを前に、坂本校長は感極まった表情で涙をぬぐい、式辞の言葉をしぼり出した。
変化の多い社会へ出る卒業生に対し、「学歴ではなく学習歴が大切。次のステージでも、いろんな経験に飛び込んでいってほしい」「みんなこの地球に住む地球人。あらゆる文化を知って、自分や他人に対してリーダーシップを取れる人になっていってほしい」と激励。
坂本順一理事長が「グローバルな人間として成長し、将来成功を勝ち取る人になってください」、藪添泰弘学園長は「よその国を知り、自分の国を知る。グローバル社会を生き抜く上で大切な力を身に付けられたことに自信を持ち、これからの社会を生き抜いてください」と熱いエールを送った。
卒業生を代表し、中国出身のリー・シュエンさんが「来日前はただの名前にすぎなかった『和歌山』で友人と出会い、共に過ごし、大切な思い出をつくる中で特別な所になった。学んだことや思い出をかみしめて頑張っていきたい」と謝辞。
4月から大阪教育大学教育学研究科の修士課程に進む、中国出身のガオ・ジェンジェンさん(24)は来日した2020年11月当時はコロナ禍で大変だったとしながらも「学校生活は楽しかった」とにっこり。「和歌山は第二のホーム。大阪に行っても先生たちに会いに帰ってきたい」と笑顔で話した。