命守るヘルメット 自転車努力義務化
1日から「道路交通法の一部を改正する法律」の施行により、全ての自転車利用者に対して乗車用ヘルメット着用の努力義務が課されるのに伴い、和歌山県警は3月31日、JR和歌山駅西口前広場で広報啓発活動を実施。
和歌山東署、和歌山東地区地域交通安全活動推進委員ら約30人が参加し、駅の利用者らにポケットティッシュやチラシなどを配りながら「明日から自転車用ヘルメットの着用が義務化されます」などと呼び掛けた。
県警交通企画課によると、2022年中までの過去5年間の自転車乗車中の交通事故死者数は26人。ヘルメットの着用有無が不明な2人を除く24人中、着用者は2人のみ。着用率は8・3%と低く、26人中11人が頭部に致命傷を負っていたことから、ヘルメットを着用していれば、救えた命もあったのではと考えられる。
この日、県警マスコットキャラクターの「きしゅう君」と県PRキャラクターの「きいちゃん」も参加。ポスターを手に周知に努めた他、自転車用ヘルメットをかぶった警察官がマイクを手に「義務だからではなく、命を守るためにヘルメットの着用をお願いします」「ご家族分のヘルメットのご準備をお願いします」などと呼び掛けた。
同署の大江澄享(きよたか)交通課長は「『かっこ悪い』『髪型が崩れる』とかではなく、自転車は車と違い、命を守るものはヘルメットしかない。命を守る選択をしてもらいたい」と話していた。