多様性ある社会へ メーデー県中央集会
連合和歌山(山本龍一会長)主催の第94回メーデー県中央集会が22日、和歌山市の和歌山城砂の丸広場で開かれた。
新型コロナウイルスの影響で2年続けて中止、昨年は規模を縮小しての開催だったが、今回は本来のスケールで約6000人(主催者発表)が集い、働く人のより良い未来のため、士気を高めた。
実行委員長を務めた山本会長は、「一人ひとりが尊重され、誰一人取り残されることなく多様性のある社会を目指すことが私たち連合和歌山に課せられた使命」とあいさつ。
急激な物価上昇により生活が苦しくなっていることにふれ、こうした状況を打破しようと、連合は28年ぶりに5%の賃上げ目標を掲げ、春闘がスタート。トップバッターの大手企業労使がけん引し、平均賃上げ率は3・69%と30年ぶりの高さとなった。中小企業労使は賃金水準の格差是正をはかり、人への投資による好循環を目指している。そのための適正な価格転嫁は不可欠とし、「全ての働く者が、働きの価値に見合った労働条件を実現できるよう頑張っていきましょう」と参加者に呼びかけた。
メーデー宣言では、長引くコロナ禍や、急激な物価高は人々の暮らし、とりわけ立場の弱い人に大きな影響を与えているとし、「持続的な賃上げや、有期、短時間、契約などで働く仲間の処遇改善、適正な価格転嫁、フリーランスをはじめ曖昧な雇用の課題解決、社会的セーフティーネットの強化、暮らしを守る取り組みを最優先に進めよう」などと呼びかけた。
シュプレヒコールでは、持続的な賃上げ、働きやすい職場環境、ジェンダー平等実現を全員で叫び、頑張るぞコールを行った。
式典には、岸本周平知事、尾花正啓市長、神出政巳海南市長らが来賓として出席した。