和歌山市と進出協定調印 ヴァイタライズ
企業の基幹システムの開発や導入支援などを手掛けるIT企業、㈱Vitalize(ヴァイタライズ、東京都新宿区、道畑健輔代表取締役)が和歌山市に新オフィスを開設し、9日、市役所市長室で進出協定の調印式が行われた。
同社は、2018年1月に設立された新進企業で、地方創生や少子化対策などをテーマに掲げ、積極的に地方展開も進めている。
市内はIT関連の職場がまだ少なく、県内で学んだIT人材が市外に流出している課題がある。今回の進出により、市内での雇用創出に加え、IT人材の育成、市内企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が期待される。
新オフィスは、同社の関西での拠点として、同市九番丁の九番丁MGビル1階に4月に開設済み。スタート時の人員は4人で、和歌山大学の新卒者を含む3人の採用が決まり、すでに7人の体制となっている。
本社と同様の業務を行いながら、関西全域を視野に業務の拡大を目指すとしており、3年間で正社員20人の雇用を予定している。
調印式では、美浜町出身で同社取締役、和歌山支社長の森本弘樹さん(40)と尾花市長が進出協定書に署名した。
森本さんは「地方の底上げをしたい思いがある。地方で雇用した人材が活躍できるように育成し、共にデジタライゼーション(デジタル化)を進めていきたい」と意欲を語り、進出先の決定にあたっては、最もDXに熱心で前向きな市の姿勢が大きな要因となったことも明かした。
尾花市長は「DXで頑張らないといけない時代に、IT人材の就職先が市内にできることは大変ありがたい」と話し、同社の発展に期待を寄せた。