白浜への進出も 県出身者Uターン投資
和歌山県は23日、AI(人工知能)技術を活用したVTuber(バーチャル・ユーチューバー)ライブ配信などの事業を展開する㈱Pictoria(ピクトリア、東京都中央区、明渡隼人代表取締役)が6月、白浜町に新オフィスを開設すると発表した。
VTuberは、CG(コンピューター・グラフィックス)で描かれたキャラクターを使って動画配信を行う人のこと。従来は配信者がキャラクターを操作し、音声は自分の声をあてることが多かったが、近年、AIと音声合成の活用により、人間が操作することなく、キャラクターが配信を行う「AITuber」の技術が確立されつつある。
同社は、エンターテインメントの新たな領域として注目されるAITuberの技術の他、AIコンテンツの企画・開発などの事業を展開している。
新オフィスは、白浜町のITビジネスオフィスビル「ANCHOR(アンカー)」内に開設し、正社員1人の雇用を予定。6月9日に県庁知事室で、同社、県、町の3者による進出協定調印式を行う。
23日の記者会見で岸本周平知事は、同社の明渡代表取締役が和歌山市出身であることにふれ、「和歌山出身の方が県外で活躍し、和歌山に投資をしたり、戻ってきたり、形を変えたUターンだと思う。こういうことが今後、県の活性化の一つのモデルになるのではないか」と期待を寄せた。