和歌山地方税回収機構 22年度活動実績

市町村税、個人県民税、国民健康保険料などの滞納整理を行う和歌山地方税回収機構は2022年度の活動実績を発表した。徴収金額は、税額と延滞金などを合わせて3年連続で前年度を下回る2億8500万円だったが、徴収額に差し押さえによる保全額や納付約束額を加えた直接効果額は4億2262万円で、3年ぶりに前年度を上回った。

同機構が22年度中に引き受けた滞納事案は、27市町から722件、総額4億5024万円。差し押さえ処分は、引き受けた滞納者全員の財産調査を行い、1641件を実施した。滞納者宅などの捜索は123件となり、差し押さえた財産は、公売会やインターネット公売などを行い、265万円を確保した。

市町村が同機構への滞納整理業務の移管を予告したことにより、滞納者から納付または納付が約束された間接的な効果は2億7065万円。直接的な徴収額や保全額と合わせて6億9327万円の効果となった。

同機構は県内の全市町村が共同で06年に設立した一部事務組合。22年度までの17年間で徴収した金額は計85億1661万円。移管予告による間接的な納付も含めると、159億3326万円の徴収実績となっている。

地方税の収入未済額は年々減少し、同機構の引き受け額、徴収額も減少傾向にあるが、同機構は今後も捜索を含めた徹底的な財産調査と差し押さえを行い、税収を確保し、税負担の公平性の確保に努めるとしている。