無事故願い子どもの絵 野嶋運送がトラックに

和歌山市西庄の㈲野嶋運送(野嶋利基社長)は、トラックの背面に子どもの描いた絵をラッピングしたトラック「こどもミュージアムトラック号」の走行を決め、このほどお披露目会が開かれた。

こどもミュージアムトラック号の走行は、交通事故を減らすことを目的に、大阪府の㈱宮田運輸がプロジェクトを立ち上げ、全国に広まっている取り組み。

始まりは、同社が起こした事故がきっかけ。「起こしてしまった事実は変えられないが、世の中の交通事故を一件でも減らしたい」との思いで活動をスタート。こどもミュージアム号を運転するドライバーや、絵を見た他のドライバーに心のゆとりを持ってもらい、交通事故を少しでも減らしたいとの願いが込められている。

その願いが全国に広がり、現在では308社が参画し、1080台のこどもミュージアム号が全国を走っている。野嶋運送も趣旨に賛同し、走行を決めた。県内では3台目となる。

お披露目会では、トラックにラッピングした絵を描いた子どもたちに感謝状と記念品の贈呈などが行われた。野嶋社長は「社員には、かわいらしい絵の描かれたトラックを運転することで、さらに安全意識を高めてもらい、事故を無くしたい」と話した。

絵を描いたのは社員の孫3人。描いた大黒莉央那ちゃん(7)は「女の子の絵を描きました。自分が描いた絵のトラックが走るのはびっくりするし、うれしい」とにっこり。大黒亜珠那ちゃん(5)は「おじいちゃんとパパの絵を描いたよ」、八岡羽樂ちゃん(4)は「おじいちゃんが楽しそうにトラックに乗っているところを描いた」と話した。ラッピングされたトラックを運転する社員は、「孫に常に見守られているようで、いつもより安全運転ができるようになった」と話していた。

トラックの前で野嶋社長と絵を描いた3人

トラックの前で野嶋社長と絵を描いた3人