サックス奏者Nazukiさん 和大付属中で授業
和歌山市のサックス奏者Nazukiさんが15日、和歌山大学付属中学校(和歌山市吹上)で、特別授業を行い、音楽部の生徒らとセッションした。総合的な学習の一環で、世の中で活躍している人から学ぼうと、同校はこれまでゲームや、コミュニケーションロボット開発者などさまざまな業種の人を講師に招いている。
5回目となる今回の授業では、Nazukiさんが、共に活動する音楽家・サウンドエンジニアの光地克泰さんと、音楽を通して伝えたいことをテーマに講演。3年生140人が真剣な表情で話を聞いていた。
コロナ禍でステージで演奏することができなくっていたNazukiさんは、光地さんと出会い、そんな時だからこそできる音楽活動をと、オンラインで演奏を行ってきた。それが海外へ伝わり、インドのトップアーティストとのコラボレーションや、ロサンゼルスのラジオDJの仕事につながったという。
Nazukiさんは「コロナをきっかけに海外で仕事ができるようになり、外国を身近に感じるようになった」と話した。
「将来音楽に関わる職業を目指している人いますか?」と聞くと、2人が挙手。バンドを組みたいと答えた生徒に「演奏を聞かせて」とNazukiさんがお願いする場面もあった。
Nazukiさんは「音楽を通して人の大切さを知ってほしい。舞台に立って演奏する人には、たくさんの人が後ろで支えてくれている。みんなも同じ。支えてくれる人のおかげで自分がいることを忘れないで」と伝えた。
生徒との共演では、音楽部の生徒12人がトランペット、トロンボーン、ホルン、ベース、ドラムなどの楽器と一緒にNazukiさんと『シング・シング・シング』を演奏。また、生徒が弾くピアノとのセッションも行った。
『新時代』を演奏した池田実央さん(14)は「Nazukiさんのサックスの音がすごくきれいで弾いていてすごく楽しかった」と笑顔。
『糸』を演奏した井上舞優さん(同)は「自分もサックスをしているが、音が全然違った。やわらかくて優しい音色に驚いた。Nazukiさんのような音が出せるように練習を頑張りたい」と目を輝かせた。