4年ぶり港まつり コロナ前超の4万人で盛況
第71回港まつり花火大会が23日夜、和歌山市西浜の和歌山港中ふ頭万トンバースで開かれた。コロナ禍での3年連続中止を経て、4年ぶりに復活した夏の風物詩には、コロナ前の前回(2019年)の3万人を大きく上回る4万人が詰め掛け、夏休みの夜空を彩る約3000発の花火に見入った。
4年ぶりの大イベントとあって、より多くの人に花火を楽しんでもらおうと、今回はふるさと納税制度を活用し、返礼品として個人協賛エリアへの招待券を贈呈するなど新たな取り組みも行われた。
午後8時に尾花正啓市長が開会のあいさつ。「港まつりは昭和28年に始まり、平成、令和へと続いてきた。協賛していただいている個人、企業の皆さんや港の関係者などのおかげで開催できた」と感謝し、「待ちに待った花火。この夏の思い出をつくってください」と呼びかけ、来場者と共にカウントダウン。打ち上げが始まった。
沖合300㍍の台船から、大きな音とともに色とりどりの花火が次々と上がり、来場者は海風に吹かれながら、夜空に輝く大輪を見上げて歓声を上げた。
この日は、周辺に交通規制が敷かれ、会場へのアクセスに便利な南海電鉄は午後4時台から和歌山市―和歌山港駅間の列車を増便した。
駅近くから会場までの港沿いの道には飲食やゲームなどの屋台が両側に立ち並び、進むのも難しいほどの多くの人出で大混雑。警察や交通指導員、大会スタッフらが安全確保のために、懸命に来場者の交通整理や誘導に奮闘した。
会場内の広場も、打ち上げ開始前から見物客がぎっしりと座りこみ、動く隙間もないほど。屋台を楽しむ人々も、肩をすり合わせるように歩きながら、打ち上げの音がするたびに空を見上げた。
午後8時50分、クライマックスには大玉の10連発がダイナミックに打ち上がり、速射の仕掛けスターマインとともに空いっぱいに色とりどりの大輪が広がり、見上げる人々の顔を明るく照らした。
会場からは「すごかった!」、「感動した!」、「めっちゃきれい!」などの声とともに大きな拍手が沸き起こった。