市和歌7年ぶり優勝 和北に延長11回サヨナラ

第105回全国高校野球選手権記念和歌山大会は15日目の28日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で決勝戦が行われた。甲子園出場を懸けた一戦は延長11回の末、市和歌山が和歌山北に5―4でサヨナラ勝利。市和歌山は7年ぶり7回目の優勝、6回目の夏の甲子園を決めた。和歌山北は初の決勝進出で大激闘を演じた。

 

優勝を決め喜び合う市和歌山の選手たち

 

【決勝】

和歌山北 0 0 2 0 0 0 0 1 1 0 0 4
市和歌山 0 0 1 1 1 1 0 0 0 0 5

(延長11回)
〔北〕高瀬―村上〔市〕栗谷、小野、栗谷―麹家▽本塁打=村上(北)▽二塁打=吉田、七野、高瀬(北)、大江、大路(市)

 

和北は高瀬、市和歌山は栗谷の、両エースが先発。和北は3回表、村上の2点左本塁打で先制に成功した。

対する市和歌山はその裏、2死二塁から大江が左適時二塁打を放ち、1点を返した。続く4回には、1死三塁から熊本の三ゴロの間に同点。5回には四球と犠打で2死二塁として、藤井が一、二塁間を破り、勝ち越しに成功した。さらに6回には栗谷の右適時打で4点目を挙げた。

2点を追いかける和北は8回表、無死一、二塁から井上が中前適時打を放ち、1点差に迫る。市和歌山は9回にエースの栗谷が再登板も、和北は2死ながら一、二塁の好機で、高瀬が一塁線を破る適時二塁打。和北は土壇場で同点に追い付き、試合は今大会初の延長戦に入った。

延長は無死一、二塁からのタイブレーク。両校ともに好守備が光り、無得点のまま迎えた11回裏。市和歌山は1死満塁から、主将・熊本の三遊間を破るサヨナラ適時打で勝負を決めた。和北は1点差で敗れるも、エースの高瀬が延長11回を1人で投げ抜いた。

 

11回裏、サヨナラ適時打を放った熊本主将(市和歌山)

 


半田真一監督 苦しい戦いが続く中で、選手たちの精神力の強さ、持っている力に感服させられた。今までやってきたことは間違いないと証明してくれた。選手たちに感謝している。本当に素晴らしい。

熊本和真主将 俺が決めなければ負けてしまうと思って、思い切ってスイングした。甲子園では、市高らしく泥臭く全力で戦う。

岸本周平知事 どのような状況下でも仲間と励まし合い、日々の鍛錬を積み重ねてこられた成果だと思う。甲子園では全ての方の声援を力に変えて、最高のパフォーマンスを発揮してください。