万博に向け観光振興 県、JR西、日本旅行が協定
2025年の大阪・関西万博などに向けて和歌山県内の観光振興や地域活性化を図るため、県とJR西日本、連結子会社の㈱日本旅行は連携協定を締結した。
県は、23年の弘法大師生誕1250年、24年の「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録20周年、25年の「大阪・関西万博」開催を観光振興の大きなチャンスと位置付け、取り組みを推進している。
JR西日本は県内を運行する主要な公共交通機関であり、これまでも、サイクルトレインや観光列車「WEST EXPRESS銀河」の運行など観光振興に寄与する事業を展開。同社と、列車を中心に旅行商品を企画、販売し、全国に事業所を持つ日本旅行との連携により、県の観光産業の発展が期待される。
今回の協定では連携事項として、鉄道の利用に資する地域観光素材の発掘、磨き上げ▽鉄道とウオーキングやサイクリング、地域観光素材を組み合わせた誘客メニューの企画・造成・提案▽観光誘客につなげるための鉄道利用をふまえた観光情報の発信――などを掲げている。
調印式は県庁知事室で行われ、JR西日本の富澤五月和歌山支社長、日本旅行の小谷野悦光社長と岸本周平知事が協定書に署名した。
富澤支社長は「多くの方に和歌山の魅力を届け、鉄道の旅を楽しんでもらいたい」、小谷野社長は「和歌山にはいろいろな魅力的なテーマがある。磨き上げて、地域課題の解決の観点からも汗をかきたい」と話した。